今回のお参りは第十六番札所、光耀山・観音寺です。
『千手院』という院号から分かる通り、御本尊は千手観音さまです。
街中に位置するこちらのお寺、周囲には民家も多く、目の前を生活道路が
通っており、車の往来が激しいので、参拝の際は十分な注意が必要です
立派な山門も、風情を味わいながら眺める事は、そのような事情のため、
今回は残念ながら出来ませんでした。
***********
前回の国分寺が、朝廷により『国家統治』の目的で建立されたのに対し、
この観音寺は、古くから庶民の信仰によって栄えたお寺です。
それを裏付けるものの一つに、境内の『お百度石』があります。
40cm角で、高さが1.6mほどの石柱ですが、天辺には窪みがあって、ここに
お参りの回数を数える石を入れるそうです。
もう一つは、夜泣き封じのお地蔵さま。
苔むした石室の中におられるお地蔵さまは、参拝者にお顔をなでられて、
今では表面が磨り減り、卵のようにツルツルになっています
こうゆうさんは、今回のお参りに際して、三男・蓮太郎君の夜泣き封じを
御家族からお願いされたそうです。
更に、このお寺に明治時代から伝わっている逸話。
姑さんを縛り付け、火のついた薪を使って折檻していたというお嫁さんが
お遍路でこちらにお参りをしたところ、大火傷を負ったとのこと
「これは、お大師さまの戒めに違いない。」
そう受け取って、そのお嫁さんは改心されたそうです。
***********
さて皆さんお待ちかね、米裕さんの凸凹同行記。
観音寺境内にある『庚申(こうしん)堂』の前に立ったごんた、彫り物の
『みざる・いわざる・きかざる』を見て、幼い頃にオカンから受けた躾を
思い出しています。
三体の猿の上におられるのは、猿の親玉ではなくて、『青面金剛』という
神様です。
中国の道教では、人間の頭と腹と足には『三尸(さんし)の虫』が棲み、
常にその人の悪事を観察している、という教えがあるそうです
その虫は、庚申(かのえさる)の日の夜、人間の寝ている間に天に登り、
天帝に告げ口して、その人を早死にさせようとするとのこと。
そこで、三尸の虫が天に登らないように、寝ないで夜通し酒盛りを行う
『庚申講』という行事が生まれました。
この行事はやがて日本にも伝わり、各地で行われるようになりましたが、
天帝に仕える神様と、仏教の帝釈天のお手伝いをされる神様が、どちらも
青面金剛であった事から、庚申堂にこの神様のお姿が刻まれたのです。
悪事をはたらくから、バチが当たって早死にする・・・。
ならば、悪い事をしないように、自らを戒めれば良いのです。
現在、日本で行われている庚申講は、自らのこれまでの行いを反省して、
以後は正しい行いをする、という誓いの場に姿を変えています。
この国の風俗・風習に合う方向に発展した、とも言えるでしょう
***********
こちらのお寺には、お大師さま御筆と言われる、光明真言の梵字を刻んだ
印版が現存しており、納経所でお願いすれば、専門の担当スタッフの方が
白衣の襟の下に刷り込んで下さいます。
道中のお守りともなる、このお印。
有料ですが、八十八箇所唯一の貴重なものです。
お参りの際には、ぜひどうぞ。
***********
・・・という訳で、今回のダイジェストはこの辺で。
詳しくは、FMくらしきのOAと、Podcastでチェック!!
『千手院』という院号から分かる通り、御本尊は千手観音さまです。
街中に位置するこちらのお寺、周囲には民家も多く、目の前を生活道路が
通っており、車の往来が激しいので、参拝の際は十分な注意が必要です
立派な山門も、風情を味わいながら眺める事は、そのような事情のため、
今回は残念ながら出来ませんでした。
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前回の国分寺が、朝廷により『国家統治』の目的で建立されたのに対し、
この観音寺は、古くから庶民の信仰によって栄えたお寺です。
それを裏付けるものの一つに、境内の『お百度石』があります。
40cm角で、高さが1.6mほどの石柱ですが、天辺には窪みがあって、ここに
お参りの回数を数える石を入れるそうです。
もう一つは、夜泣き封じのお地蔵さま。
苔むした石室の中におられるお地蔵さまは、参拝者にお顔をなでられて、
今では表面が磨り減り、卵のようにツルツルになっています
こうゆうさんは、今回のお参りに際して、三男・蓮太郎君の夜泣き封じを
御家族からお願いされたそうです。
更に、このお寺に明治時代から伝わっている逸話。
姑さんを縛り付け、火のついた薪を使って折檻していたというお嫁さんが
お遍路でこちらにお参りをしたところ、大火傷を負ったとのこと
「これは、お大師さまの戒めに違いない。」
そう受け取って、そのお嫁さんは改心されたそうです。
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さて皆さんお待ちかね、米裕さんの凸凹同行記。
観音寺境内にある『庚申(こうしん)堂』の前に立ったごんた、彫り物の
『みざる・いわざる・きかざる』を見て、幼い頃にオカンから受けた躾を
思い出しています。
三体の猿の上におられるのは、猿の親玉ではなくて、『青面金剛』という
神様です。
中国の道教では、人間の頭と腹と足には『三尸(さんし)の虫』が棲み、
常にその人の悪事を観察している、という教えがあるそうです
その虫は、庚申(かのえさる)の日の夜、人間の寝ている間に天に登り、
天帝に告げ口して、その人を早死にさせようとするとのこと。
そこで、三尸の虫が天に登らないように、寝ないで夜通し酒盛りを行う
『庚申講』という行事が生まれました。
この行事はやがて日本にも伝わり、各地で行われるようになりましたが、
天帝に仕える神様と、仏教の帝釈天のお手伝いをされる神様が、どちらも
青面金剛であった事から、庚申堂にこの神様のお姿が刻まれたのです。
悪事をはたらくから、バチが当たって早死にする・・・。
ならば、悪い事をしないように、自らを戒めれば良いのです。
現在、日本で行われている庚申講は、自らのこれまでの行いを反省して、
以後は正しい行いをする、という誓いの場に姿を変えています。
この国の風俗・風習に合う方向に発展した、とも言えるでしょう
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こちらのお寺には、お大師さま御筆と言われる、光明真言の梵字を刻んだ
印版が現存しており、納経所でお願いすれば、専門の担当スタッフの方が
白衣の襟の下に刷り込んで下さいます。
道中のお守りともなる、このお印。
有料ですが、八十八箇所唯一の貴重なものです。
お参りの際には、ぜひどうぞ。
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・・・という訳で、今回のダイジェストはこの辺で。
詳しくは、FMくらしきのOAと、Podcastでチェック!!
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