今回のお参りは第三十七番札所、藤井山・岩本寺です。
落ち着いた雰囲気のこちらのお寺、かつては大変に栄えた場所だそうで、
門前の町並みに、かつての面影が残っています。
院号は『五智院』といい、御本尊がお不動さま・観音さま・阿弥陀さま・
お薬師さま・お地蔵さまの五尊という、大変に珍しいお寺です
***********
天平時代、行基さまが開かれた当時は『福円満寺』と称したそうですが、
お大師さまの時代に五社・五カ寺を建立し、町全体を曼荼羅と見立てての
配置をされたようです。
仏教には、人の運命を司ると言われる北斗七星を拝む作法がありますが
、
特に、真冬の節分には『星供養』と言う、一年間生命をつなぎ、輝かせる
非常に重要な行があります

星供養に使われる『星供曼荼羅』を、この地上に表現した最初の場所が、
この札所だと言われています。
***********
さて、皆さんお待ちかね、米裕さんの創作小咄、凸凹同行記。
岩本寺には七不思議が伝わっている、とたけやんから聞かされたごんた、
『トイレの花子さん』のような怪談
を連想して、震え上がっていますが
、
それは恐い話ではなく、お大師さまにまつわる伝説のようです
///////////
子安桜
手水場で産気づき、苦しむ女性がいる所に通りがかったお大師さま。
柄杓の底を抜いて「底が抜けた。遮るものは何もない。早く出てこい。」
そうおっしゃると、女性は苦しむ事なく、子供を出産したとの事
。
以後、安産祈願として底を抜いた柄杓が、周囲のお寺に奉納されるように
なったそうです。
三度栗
ある子供が、通りがかったお大師さまに栗をお接待した時の事。
お大師さまがその子供に、何か願いがないかとお尋ねになったところ、
「年に何度も栗が採れたら、みんな喜ぶのに。
」と答えました。
すると次の年から、年に三度、栗が収穫出来るようになったそうです
口なし蛭
田植え時期、蛭に血を吸われて困っている農民を見たお大師さま。
蛭の口封じのお加持をなさいました。
するとその土地の蛭は、人に吸い付かなくなったそうです
桜貝
桜の時期
既に花が散ってしまったのを残念がったお大師さまが歌を詠んだところ、
浜辺の貝殻が花びらに姿を変え、お大師さまを慰めたそうです
筆草
お大師さまが使い古した筆を土に埋めたら、そこから草が生えました
抜いてみると、根が筆の形をしていたそうです。
尻なし貝
伊尾木川を渡られたお大師さま、巻貝の先で足に怪我をされました
そこで尖った貝の先端を丸くされたところ、それ以後、足を怪我する人は
いなくなったそうです。
戸たてずの庄屋
人を泊めると、気配で屋敷に泥棒が入り困っている庄屋さんがいました
それを聞いたお大師さまは、一晩泊めてもらったお礼にと、泥棒に入ると
手足が痺れる祈祷を行いました。
すると、以後は戸をたてなくても泥棒が入らなくなったそうです。
///////////
お大師さまは庶民の味方。
「お大師さまなら、なんとかして下さる。」
・・・そんな願いの込められた伝説です。
***********
本堂内部は、いわゆる『町のお寺さん』といった雰囲気。
お花と、お供えと、椅子や座布団、そして扇風機・・・
人々の命を伸ばし、磨くという役割を負った、地域の人々の信仰を集める
『道場』としてのリアルさが伝わってきます。
色紙大のカラフルな天井板が、格子で区切られた『格(ゴウ)天井』。
木は、打ち付けるのでなく、組み合わせる事で、強度が増すそうです
更に、
風や地震などについては、その揺れを逃がす事が出来ます。
この格天井は、神仏をお祀りする場所に採用されている建築様式ですが、
仏と神、人、物・・・この世、そしてあの世が全て繋がり
、包まれる形を
格子や障子、建具、果ては畳の目といった、細い木や、線の交わる様子で
表現しているそうです
***********
境内には、新旧の建物が混在していますが、手水場にある見事な彫り物や
かつての繁栄を偲ばせる巨大な鐘楼堂など、多くの見所があります。
中でも目を引くのが、歓喜天さまをお祀りした円堂。
筒に屋根がついた造形ですが、建物表面は木材の曲面をそのまま生かした
とても珍しいものです。
他にも、境内すぐ脇の林を列車
が走ったりと、鉄道マニアにもお薦め(笑)
じっくり、時間をかけてお参りしたいお寺です
***********
土佐の国は、修行の道場。
次の札所、三十八番・金剛福寺まで、車で94km、2時間30分の距離
歩きでは
、86~90km、所要時間は・・・何と、28時間
ひたすら歩く、足摺の行です。
***********
・・・という訳で、今回のダイジェストはこの辺で。
詳しくは、FMくらしきのOAと、Podcastでチェック!!
落ち着いた雰囲気のこちらのお寺、かつては大変に栄えた場所だそうで、
門前の町並みに、かつての面影が残っています。
院号は『五智院』といい、御本尊がお不動さま・観音さま・阿弥陀さま・
お薬師さま・お地蔵さまの五尊という、大変に珍しいお寺です

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天平時代、行基さまが開かれた当時は『福円満寺』と称したそうですが、
お大師さまの時代に五社・五カ寺を建立し、町全体を曼荼羅と見立てての
配置をされたようです。
仏教には、人の運命を司ると言われる北斗七星を拝む作法がありますが

特に、真冬の節分には『星供養』と言う、一年間生命をつなぎ、輝かせる
非常に重要な行があります


星供養に使われる『星供曼荼羅』を、この地上に表現した最初の場所が、
この札所だと言われています。
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さて、皆さんお待ちかね、米裕さんの創作小咄、凸凹同行記。
岩本寺には七不思議が伝わっている、とたけやんから聞かされたごんた、
『トイレの花子さん』のような怪談


それは恐い話ではなく、お大師さまにまつわる伝説のようです

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手水場で産気づき、苦しむ女性がいる所に通りがかったお大師さま。
柄杓の底を抜いて「底が抜けた。遮るものは何もない。早く出てこい。」
そうおっしゃると、女性は苦しむ事なく、子供を出産したとの事

以後、安産祈願として底を抜いた柄杓が、周囲のお寺に奉納されるように
なったそうです。

ある子供が、通りがかったお大師さまに栗をお接待した時の事。
お大師さまがその子供に、何か願いがないかとお尋ねになったところ、
「年に何度も栗が採れたら、みんな喜ぶのに。

すると次の年から、年に三度、栗が収穫出来るようになったそうです


田植え時期、蛭に血を吸われて困っている農民を見たお大師さま。
蛭の口封じのお加持をなさいました。
するとその土地の蛭は、人に吸い付かなくなったそうです


桜の時期

既に花が散ってしまったのを残念がったお大師さまが歌を詠んだところ、



お大師さまが使い古した筆を土に埋めたら、そこから草が生えました

抜いてみると、根が筆の形をしていたそうです。

伊尾木川を渡られたお大師さま、巻貝の先で足に怪我をされました

そこで尖った貝の先端を丸くされたところ、それ以後、足を怪我する人は
いなくなったそうです。

人を泊めると、気配で屋敷に泥棒が入り困っている庄屋さんがいました

それを聞いたお大師さまは、一晩泊めてもらったお礼にと、泥棒に入ると
手足が痺れる祈祷を行いました。
すると、以後は戸をたてなくても泥棒が入らなくなったそうです。
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お大師さまは庶民の味方。
「お大師さまなら、なんとかして下さる。」
・・・そんな願いの込められた伝説です。
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本堂内部は、いわゆる『町のお寺さん』といった雰囲気。
お花と、お供えと、椅子や座布団、そして扇風機・・・
人々の命を伸ばし、磨くという役割を負った、地域の人々の信仰を集める
『道場』としてのリアルさが伝わってきます。
色紙大のカラフルな天井板が、格子で区切られた『格(ゴウ)天井』。
木は、打ち付けるのでなく、組み合わせる事で、強度が増すそうです

更に、

この格天井は、神仏をお祀りする場所に採用されている建築様式ですが、
仏と神、人、物・・・この世、そしてあの世が全て繋がり

格子や障子、建具、果ては畳の目といった、細い木や、線の交わる様子で
表現しているそうです

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境内には、新旧の建物が混在していますが、手水場にある見事な彫り物や
かつての繁栄を偲ばせる巨大な鐘楼堂など、多くの見所があります。
中でも目を引くのが、歓喜天さまをお祀りした円堂。
筒に屋根がついた造形ですが、建物表面は木材の曲面をそのまま生かした
とても珍しいものです。
他にも、境内すぐ脇の林を列車


じっくり、時間をかけてお参りしたいお寺です

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土佐の国は、修行の道場。
次の札所、三十八番・金剛福寺まで、車で94km、2時間30分の距離

歩きでは


ひたすら歩く、足摺の行です。
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・・・という訳で、今回のダイジェストはこの辺で。
詳しくは、FMくらしきのOAと、Podcastでチェック!!

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