高野山編・第3弾の今回、一行は高野山大師教会へやって来ました。
『教会』と言うと、一般的にはキリスト教のチャペルを想像しがちですが
お大師さまの教えを学び、修行する教室・講堂の事です。
ここは、一般人からお坊さんまで、泊まり込みで教育を受ける事の出来る
専門道場とも言える場所で、こうゆうさんと米裕さんの『今』があるのも
この場所での修行の日々があっての事だそうです。
奥には『授戒堂』があり、阿闍梨さまから菩薩十善戒をお授け頂けます。
『戒』というと、禁止事項ばかりの、厳しい決まり事を思い浮かべますが
要は『心の習慣付け』、仏として歩んで行くために必要な事です。
時間にして約30分間、蝋燭の灯りのみの暗がりの中で行われるお授戒は、
極度の緊張と正座からくる足の痛みで、立てなくなる人もいるそうです。
授戒の後に渡される菩薩戒牒は、お大師さまから授かったお守りとして、
今後、菩薩として精進する事で、更なる功徳を頂けます。
時間さえ合えば、9時から4時までの時間なら、たった一人でお参りしても
阿闍梨さまから直接に教えを受ける事の出来る、大変有り難い機会です。
***********
総本山・金剛峰寺。
お参りした杉本さんの感想は、「スケールが違う」
二千名の食事を作る事が出来るというお釜も、法要の時など、ごく普通に
使われているものです。
***********
さて、皆さんお待ちかね、米裕さんの創作小噺『凸凹同行記』。
10月。
八百万の神々が、会議を行うために出雲の国へと出掛けるため、日本では
『神無月』と呼ばれる一方、当の出雲では『神在月』と称します。
ある年の事。
議題は『元寇』、蒙古襲来という事で、日本国中が大騒ぎです
そんな中、気比明神が会議に遅刻しました。
聞けば、高野山で接待を受けていたそうですが、神仏を大切にする所で、
あまりの居心地の良さに、つい長居をしてしまったようです。
この高野山、丹生都比売(にうつひめ)が空海さまに土地をお貸しになり
弟の狩場明神が案内したという地です。
さて、議題の元寇ですが、日本各地で戦勝祈願が行われています。
居心地が良かったという気比明神の体験談から、高野山に興味を持った、
厳島の弁財天。
気比明神の案内で高野山へ行き、蒙古を退散させるのに一役買いますが、
噂通りの心地良さのため、その地に居着いてしまいました
丹生都比売と、高野明神こと狩場明神、気比明神、そして厳島明神。
この神々は四社明神として、今も高野山の伽藍の西に鎮座されています。
さて、神さまのお働きで神風が吹き、日本は最大の危難を免れました。
この『神風』、特に一回目の『文永の役』は、気象などについて言及した
当時の資料が残っていないため、疑問視する学者もいます。
でも、祈祷がどんなものかを経験した人にしか、真実は分かりません。
机上の学問だけでは、理解出来ない事は多くあるのです。
***********
高野山を紹介したパンフレットには、奥の院と並び称される聖地として、
壇場伽藍が取り上げられています。
元々、この高野山は、空海さまが、修行の道場として開いた地であって、
一般人が観光で訪れるような場所ではありませんでした。
修行に最適な配置をされた建物によって完成された、システム全体の事を
『伽藍』と称し、奥の院と壇場伽藍が『一対』で重要なものなのです
ならば、高野山単体のみで重要な聖地を成しているのかと問われたなら、
京都の教王護国寺(東寺)と『一対』で考えなければ・・・
この様に、空海さまという巨人の視点を追って行くと、そのとてつもない
広がりを持ったスケール感に、呆然とするばかりです。
根本大塔、金堂といった見所と並んで、注目したいのが『三鈷の松』。
これは、恵果阿闍梨から授かった密教を、どの地から広めれば良いかと、
空海さまが、唐の地から投じた三鈷杵が掛かっていたとされる松の木で、
その葉は、一般的な松よりも一本多い『三葉』です。
***********
かつて、空海さまがお住まいになっていた御影堂から更に奥へと進むと、
明神社があります。
お寺に鳥居というと、現代人の感覚では奇妙に映る光景かもしれませんが
空海さまは、唐の国から持ち帰ったみ教えを広めるに当たり、まず最初に
日本古来の神さまにお伺いを立てて、許可を頂きました。
そして、神さまの徳も上げる様にと、一番高い場所にお祀りしたのです。
日本の神さまと、密教の仏さまのみ教えを、融合した一体のものとして、
古来より共に尊重し、信仰してきた、我々日本人。
ここに立つと、神だ仏だと区別する事は、全くのナンセンスと感じます
高野山では、御宝号の後に「南無大明神」とお唱えします。
観光気分でなく、真面目に参拝される方は、まず明神社へお参りする事を
お薦めします
***********
・・・という訳で、今回のダイジェストはこの辺で。
詳しくは、FMくらしきのOAと、Podcastでチェック!!
『教会』と言うと、一般的にはキリスト教のチャペルを想像しがちですが
お大師さまの教えを学び、修行する教室・講堂の事です。
ここは、一般人からお坊さんまで、泊まり込みで教育を受ける事の出来る
専門道場とも言える場所で、こうゆうさんと米裕さんの『今』があるのも
この場所での修行の日々があっての事だそうです。
奥には『授戒堂』があり、阿闍梨さまから菩薩十善戒をお授け頂けます。
『戒』というと、禁止事項ばかりの、厳しい決まり事を思い浮かべますが
要は『心の習慣付け』、仏として歩んで行くために必要な事です。
時間にして約30分間、蝋燭の灯りのみの暗がりの中で行われるお授戒は、
極度の緊張と正座からくる足の痛みで、立てなくなる人もいるそうです。
授戒の後に渡される菩薩戒牒は、お大師さまから授かったお守りとして、
今後、菩薩として精進する事で、更なる功徳を頂けます。
時間さえ合えば、9時から4時までの時間なら、たった一人でお参りしても
阿闍梨さまから直接に教えを受ける事の出来る、大変有り難い機会です。
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総本山・金剛峰寺。
お参りした杉本さんの感想は、「スケールが違う」
二千名の食事を作る事が出来るというお釜も、法要の時など、ごく普通に
使われているものです。
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さて、皆さんお待ちかね、米裕さんの創作小噺『凸凹同行記』。
10月。
八百万の神々が、会議を行うために出雲の国へと出掛けるため、日本では
『神無月』と呼ばれる一方、当の出雲では『神在月』と称します。
ある年の事。
議題は『元寇』、蒙古襲来という事で、日本国中が大騒ぎです
そんな中、気比明神が会議に遅刻しました。
聞けば、高野山で接待を受けていたそうですが、神仏を大切にする所で、
あまりの居心地の良さに、つい長居をしてしまったようです。
この高野山、丹生都比売(にうつひめ)が空海さまに土地をお貸しになり
弟の狩場明神が案内したという地です。
さて、議題の元寇ですが、日本各地で戦勝祈願が行われています。
居心地が良かったという気比明神の体験談から、高野山に興味を持った、
厳島の弁財天。
気比明神の案内で高野山へ行き、蒙古を退散させるのに一役買いますが、
噂通りの心地良さのため、その地に居着いてしまいました
丹生都比売と、高野明神こと狩場明神、気比明神、そして厳島明神。
この神々は四社明神として、今も高野山の伽藍の西に鎮座されています。
さて、神さまのお働きで神風が吹き、日本は最大の危難を免れました。
この『神風』、特に一回目の『文永の役』は、気象などについて言及した
当時の資料が残っていないため、疑問視する学者もいます。
でも、祈祷がどんなものかを経験した人にしか、真実は分かりません。
机上の学問だけでは、理解出来ない事は多くあるのです。
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高野山を紹介したパンフレットには、奥の院と並び称される聖地として、
壇場伽藍が取り上げられています。
元々、この高野山は、空海さまが、修行の道場として開いた地であって、
一般人が観光で訪れるような場所ではありませんでした。
修行に最適な配置をされた建物によって完成された、システム全体の事を
『伽藍』と称し、奥の院と壇場伽藍が『一対』で重要なものなのです
ならば、高野山単体のみで重要な聖地を成しているのかと問われたなら、
京都の教王護国寺(東寺)と『一対』で考えなければ・・・
この様に、空海さまという巨人の視点を追って行くと、そのとてつもない
広がりを持ったスケール感に、呆然とするばかりです。
根本大塔、金堂といった見所と並んで、注目したいのが『三鈷の松』。
これは、恵果阿闍梨から授かった密教を、どの地から広めれば良いかと、
空海さまが、唐の地から投じた三鈷杵が掛かっていたとされる松の木で、
その葉は、一般的な松よりも一本多い『三葉』です。
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かつて、空海さまがお住まいになっていた御影堂から更に奥へと進むと、
明神社があります。
お寺に鳥居というと、現代人の感覚では奇妙に映る光景かもしれませんが
空海さまは、唐の国から持ち帰ったみ教えを広めるに当たり、まず最初に
日本古来の神さまにお伺いを立てて、許可を頂きました。
そして、神さまの徳も上げる様にと、一番高い場所にお祀りしたのです。
日本の神さまと、密教の仏さまのみ教えを、融合した一体のものとして、
古来より共に尊重し、信仰してきた、我々日本人。
ここに立つと、神だ仏だと区別する事は、全くのナンセンスと感じます
高野山では、御宝号の後に「南無大明神」とお唱えします。
観光気分でなく、真面目に参拝される方は、まず明神社へお参りする事を
お薦めします
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・・・という訳で、今回のダイジェストはこの辺で。
詳しくは、FMくらしきのOAと、Podcastでチェック!!
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