高野山編・第4弾の今回は、参拝者や観光客があまり立ち寄る事がない、
隠れた名店や、珍しい買い物スポットの御紹介です。
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まず、こうゆうさんが取り上げられたのが『高野槙(こうやまき)』。
その語感、そして土産物にもなるという事から、巻き寿司か何かのような
食べ物を想像しますが、これは、高野山で見られる常緑樹の名前です。
少し前に、皇室に献上された事から有名になりましたが、青々とした葉と
その香りは、高野山をそのまま持ち帰ったような清々しさが味わえます

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米裕さんが案内して下さるのは『高野山大師堂』という、お香の専門店

お香に線香、塗香から香木の原木まで、豊富な品揃えに圧倒されます。
米裕さんのお薦めは『伽羅(きゃら)』というお香ですが、これは
10gが54,600円という、『超』のつく高級品です
。お店ではお香の『きき比べ』をさせて頂けますので、実際に香りを嗅いで
お気に入りの品を選ぶ事が出来ます。
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次も米裕さんお薦めのお店、『石橋法衣衣料店』
。お坊さんの衣を、オーダーメイドで作って頂けるお店です。
近頃は、作務衣のカラーバリエーションも豊かになりましたが、これは、
本来の用途である修行用の他、お洒落着として一般の愛用者が増えた事が
原因であるようです。
若いお坊さんがやって来て、次第に成長して行く姿を見るのが、御主人の
楽しみですが、長年お店をやっていると「顔は分かるが、名前が・・・
」という事も、最近は増えて来たそうです。
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さて、皆さんお待ちかね、米裕さんの創作小噺『凸凹同行記』。
平安後期。
筑前の刈萱荘(かるかやしょう)博多に、加藤左衛門尉藤原の繁氏という
若い領主がいました。
正妻の桂子御前と側室の千里御前に囲まれ、優雅な暮らしぶりの繁氏
。表面上は平穏な生活でしたが、若く美しい側室に嫉妬の念を募らせていた
桂子御前は、やがて千里の殺害を企てます

危うく難を逃れた千里は、加藤家から去りますが、人の命も奪ってしまう
嫉妬・憎しみの心に嫌気のさした繁氏は、周囲の誰に告げる事もないまま
高野山で出家、円空と名を改めて修行に励み、やがて人々から刈萱道心と
呼ばれるようになりました。
一方、加藤家を出る時、既に繁氏の子を身籠っていた千里は、逃れた先で
男の子を出産、石童丸と名付けました。
やがて石童丸は成長し、高野山の刈萱道心の噂を耳にします。
その名前、筑前の刈萱荘に因んでいる事は、想像に難くありません。
父・繁氏を求めて高野山へ向かう石童丸と、母の千里。
しかし、当時の高野山は女人禁制、母を麓の宿に残し、一人山へと向かう
幼い石童丸。
伝え聞いた父の特徴を頼りに、高野山の中を何日も歩き回る石童丸ですが
なかなか巡り合う事は出来ません。
そして、ある日の事。
奥の院、無明の橋ですれ違ったお坊さんに、刈萱道心の消息を尋ねると、
道端の墓石を指して、それが刈萱道心の墓である事を告げられます。
実は、そのお坊さんこそが刈萱道心、即ち石童丸の父親・繁氏なのですが
修行中の身ゆえ、自分が父親であると名乗る事はありませんでした。
墓の前で泣き崩れる
石童丸に、早く母の元へ帰るよう諭す繁氏。失意の内に山を下りる石童丸に追い打ちをかけるように、母親の千里は、
長旅の疲れから来る病のため、麓の宿で既に亡くなっていました。
天涯孤独の身となった石童丸は再び高野山へと向かい、無明の橋で会った
あのお坊さんを頼って、仏の道へと進みます。
こうして石童丸は、実の父親である円空(繁氏)の弟子・道念となって、
その後30年間、師弟として共に修行に励みました
。しかし、繁氏は生涯、自らが父親であるという事実を、石童丸に向かって
告げる事はなかったそうです。
その後、繁氏は信州の善光寺へと赴き、地蔵菩薩を刻んだ後に、その地で
亡くなります。
やがて石童丸も信州へと移り、自らも地蔵菩薩を刻みました。
それらの仏像は『親子地蔵』として、今も人々の信仰を集めています。
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最後に紹介して頂くお店が、『珠数屋佳兵衛』。
その名の通り、数珠も扱っていますが、その他にも工芸品から食べ物まで
何でも揃っている土産物屋さんです。
数珠は色にも素材にも決まりがなく、無限に近いバリエーションがあり、
いざ買うとなると、頭を悩ませなければならないものです。
杉本さんは
、法要でカラフルな数珠を使う事にためらいがある様ですが、そこが慶びの場であれば問題ない、というのが米裕さんの助言でした
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今回訪れた、それぞれのお店。
店員さんとのやりとり一つ一つが人情味に溢れ、出逢うお客さん皆に対し
暖かい目を向けて下さっている事を実感した杉本さん
。こうゆうさんが初めて修行に入った頃から、何一つ変わっていないという
これらのお店。
新しいものはありませんが、同じ物ならば確実に手に入れられるという、
何物にも代え難い、安心感があります。
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・・・という訳で、今回のダイジェストはこの辺で。
詳しくは、FMくらしきのOAと、Podcastでチェック!!

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