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2024/04/19 08:56 |
【13番】 大栗山・大日寺 《放送内容》
今回のお参りは、第十三番札所、大栗山・大日寺です。

交通量の多い国道を通って山門をくぐると、いかにも町中のお寺…
という、コンパクトな印象。

ところが、左右には立派なお社が…。

創建当時は大きな寺領で、阿波一宮(神社)の統括を任せられた、
大変に勢力のあるお寺だったそうです。

「何故、お寺が神社を管理したのか?」

…奇異に感じるかもしれません。
しかし、元々、神社とお寺は密接な関係にありました。

天地・自然を司る地神という考えが古来から伝えられていた日本に
中国から仏教が伝来し、互いに補い合いながら、共に人々の信仰を
支えてきたのです。

『地鎮祭』といえば、神道の専売特許の様なイメージがありますが
真言宗にもその作法は伝わっており、現場でも行われています。

また、神道行事に欠かせない『雅楽』も、仏教伝来と共に中国から
伝えられたものです。

そのような神道と仏教の親しい関係は、明治時代の神仏分離令で、
強引に変えられてしまいました。

**********

『大日寺』

そのお名前から、大日如来さまを連想しますが、こちらの御本尊は
十一面観世音菩薩さま
そして、お大師さま自ら刻まれた大日如来さまの像は、脇仏として
納められています。

・・・・・・・・・・

以下は、米裕さんの推測です

名前の通り、元々は大日如来さまが御本尊だったこちらのお寺。
廃仏毀釈で処分の憂き目に遭う所、お大師さまが刻まれた仏さまを
捨ててしまうのは忍びない
…という事で、一宮神社に祀られていた
十一面観世音菩薩さまを御本尊とするのと引き換えに、脇仏として
生き延び、今日に至っている…。

・・・・・・・・・・

しっかり見極めてお参りすれば、本来の日本の姿が見えてきます。

皆が信仰してきたものが残り、現代にまで受け継がれている事実を
誇りに感じ、互いに良き影響を与え合い、それぞれが力を発揮する
バランスのとれた方向を目指すべきでしょう。

**********

米裕さんの創作小噺、凸凹同行記。

足が痛くて、動けなくなったごんた
ふくろはぎ…ではなく、ふくらはぎを痛めた模様。

脚半を外したため、ふくらはぎが振動し、肉離れになった様です。

十三番札所に到着したら、足回りを整えるよう提案したところで、
大日寺に伝わる不思議なお話を思い出したたけやん

昔、足の不自由なトメ吉というお遍路さんがいました。

全身を引きずらねば動けない不自由な身、他人に迷惑をかけぬ様、
人出の少ない冬場にお遍路に出る、という気の遣いよう。

小雪舞う冬のある日、大日寺を訪れたトメ吉。
雪隠(便所)を借りると、オンボロの建物が倒れてしまいました。

ガラガラと雪隠の崩れる音と、トメ吉の叫び声を聞きつけた住職、
慌てて駆けつけると、そこで目にしたものは…

崩れた木々の上に渡された細い金剛杖の上に、不自由なはずの足で
しっかりと立つ、トメ吉の姿


お大師さまの有難さと、謙虚に暮らす事の素晴らしさ。
お参りしている事を誇示しながら歩くのではなく、

「周りに迷惑がかかっていないか?」

…そう考えながらお遍路を巡るのも、立派な修行です。

**********

最後に、お遍路初心者・杉本さんからの質問

         仏さまには、菩薩や如来という肩書きがありますが、その違いは?

対する、こうゆうさんの回答

ピラミッドをイメージしてもらうと、頂点が如来
その下に菩薩がいらして、明王、天…といった構造になります。

ただこれは、頂点が偉くて下層は劣る…という身分の上下ではなく
お釈迦さまの修行の段階を示しています。

ヤンチャながら、仏さまを慕う気持ちのある段階=
ガムシャラに修行を進める段階=明王
悟りを開き、微笑むだけで全てが成就する境地=如来

でも、如来の境地からの導き、我々のレベルではピンと来ないため
気付かない事もあるかもしれません。

そこで、一旦は如来の境地に達していながら、姿・形や香りなどの
煌びやかさ
を用いて、我々が気付きやすい方法で導いて下さるのが
菩薩です。

ただ、煌びやかさ・優しさのみで、全ての者を導く事が出来るとは
限りません。

母親が子供に躾を行う如く、時には厳しさも必要です。
愛情のこもった厳しさ…それが、明王

元はただ一つの姿ですが、それぞれの場合に応じ、八万四千という
ありとあらゆる姿をもって現れるのが、仏さまです


(その様子を図式化したものが『曼荼羅』


**********

…という訳で、今回のダイジェストはこの辺で。

詳しくは、FMくらしきのOAと、Podcastでチェック!!
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2007/10/24 09:50 | Comments(0) | TrackBack() | 放送内容

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