忍者ブログ
[PR]
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。




2024/04/26 02:58 |
【29番】摩尼山・国分寺《放送内容》
今回のお参りは第二十九番札所、摩尼山・国分寺です。

平野部に位置するお寺の門前には、二期作の行われている水田が広がり、
『米どころ』である事が実感できます

歴史ある大きな山門には、カッと目を見開いた、迫力満点の仁王さま
また、お寺の周囲の垣も、かなりの樹齢と思われる古い椿などで構成され
こちらも歴史を感じさせてくれます。

***********

山門から見える本堂の屋根は、大変珍しい茅葺き
維持が大変ですが、昔ながらの形が残された、貴重なものです。
(この件については、後ほど、重大な事実が発覚します・・・。)

境内に一歩足を踏み入れると、涼やかで引き締まった空気に包まれます

お参りの作法は、まず本堂、続いて大師堂という順番が本来の形ですが、
先にお勤めをしている参拝者がいらっしゃるにも関らず、後から来た者が
被せるようにお参りするのは、無作法です

その様な場合、本来の順番とは異なりますが、お大師堂が空いているなら
そちらから
お参りをされたとしても
思いやりの心から出た行動ですから、
間違いではありません

***********

さて、本堂に到着しますと・・・
冒頭で『茅葺き』と紹介した屋根が、実は『桧皮葺き』である事が判明

しかしこれは、年間に決められた量しか使えないといった、茅葺き以上に
貴重なもの
で、その重厚さ、迫力は圧巻です

***********

境内で一行の目を引いた『酒断地蔵』さま

お地蔵さまは、我々の身代わりに苦難を引き受けて下さる仏さまですが、
願掛けをする本人も、何かしらの目標・制限を自らに課すのが通例です。

酒を断つためにお参りをした方がいたのか・・・
願掛けに際し、酒を断つという誓いを自らに課した方がいたのか・・・
酒断地蔵さまのいわれは不明です。

ただ、『断』という字は、「たつ」・「ことわる」という読み方の他に、
「言い訳無用」という意味が含まれています。

後ろ向きの気持ちで、あれこれと失敗の理由や言い訳を探すのではなく、
きっちりとけじめをつけて、前へと進む姿勢が重要でしょう

***********

杉本さんが境内で気になったのが、『開山堂』

これは文字通り、お寺を開山された方をお祀りするお堂で、禅宗の寺院に
よく見られるそうです。

因みに、国分寺の開祖は行基菩薩さま。
弘法大師空海さまよりも前の時代に活躍されたお坊さんで、恐らく日本で
最も多くのお寺を開かれた方です。

***********

さて、皆さんお待ちかね、米裕さんの創作小咄、凸凹同行記。

たけやんが、国分寺にまつわるエピソードを、ごんたに説明しています。

国の安泰を願い、聖武天皇の命で全国に建立された国分寺

ここ、土佐国分寺の近くには、土佐の国庁があって、歌人としても有名な
紀貫之が赴任していましたが、任期を終えて、京の都へと帰る二ヶ月前、
お気の毒な事に、七歳になる娘さんを亡くしています。

その時の悲しみを歌に詠んでいる貫之ですが、帰り着いた京の我が家は、
荒れ放題。

この家で生まれた娘さんが既に亡いという事も相まって、この世の無常、
変わらぬものなど何一つない
、という事を強く感じられたようです。

お大師さまも、やはり最愛の弟子・智泉さまを若くして亡くされており、
その時の悲しみを、切々と綴っておられます。

あまりにも悲痛なお大師さまの言葉に、ごんたは

「何があっても、生き抜かねば・・・」

という思いを強くしたようです。

愛する者を失えば、悲しみがあるのは当然の事です
でも、いつまでも悲しんでばかり、悔やんでばかりいては、残された者、
旅立った者双方にとって、良い事ではありません。


死に行くその日まで、悔いなく過ごす様、悲しみの淵に沈む者のために、
そして御自身のためにも、お大師さまは教えを説いておられるのです。

***********

行基菩薩さまは、社会事業・福祉に力を注がれた方で、弘法大師さまも、
行基さまに憧れて、全国各地を行脚されました

でも、その根幹には『信仰』という基本があって、まずは拝む姿があり
その場でなされた様々な助言が、社会事業として具体化したのです

***********

・・・という訳で、今回のダイジェストはこの辺で。

詳しくは、FMくらしきのOAと、Podcastでチェック!!
PR



2008/06/22 21:39 | Comments(0) | TrackBack() | 放送内容

トラックバック

トラックバックURL:

コメント

コメントを投稿する






Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字 (絵文字)



<<【29番】摩尼山・国分寺《きくへんアルバム》 | HOME | 【28番】法界山・大日寺《きくへんアルバム》 >>
忍者ブログ[PR]