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2024/04/26 14:18 |
【36番】独鈷山・青龍寺《放送内容》
今回のお参りは第三十六番札所、独鈷山・青龍寺です。

海を眺めながらの、快適な道中でしたが、かつては渡し船を利用するしか
参拝の手段がなかった、こちらのお寺

空海さまがこの地を巡錫されていた当時、八人の船頭が御案内した事から
代々、その子孫のみが、渡し守となる事を許されていたそうです。

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山号は、密教法具の『独鈷杵』に由来するお名前です。
これは古代インドの武器ですが、そこから転じて、魔を払うものとして、
密教に取り入れられました。

空海さまが、日本に密教を広めるのに、相応しい場所を探すに当たって、
法具にその役目を託され、投げ上げられた三鈷杵が落ちた地が、高野山。
そして、独鈷杵が落ちたのが、この場所だったと伝えられています。

また寺号は、若きお大師さまに密教の全てをお授け下さった、師匠である
唐の恵果和尚を偲んで、そのお師匠さまのお寺の名前である『青龍寺』
頂いたそうです。

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二百段の石段を上って行くと、左手には、小振りながらも立派な三重塔
見えて来ます。

迫力ある仁王門を入ると、境内には滝などの水行場があり、山の中という
立地も相俟って、高野山に似た雰囲気です。

御本尊は、波切不動明王さま
荒れた海を切り裂き、航海の安全を守護する仏さまです

お大師さまが唐へ渡られた当時、旅、特に航海は、命懸けのものでした

苦労の末に授けて頂いた尊いみ教えを日本に伝えるには、生きて還らねば
なりません。

お大師さまは航海の安全を祈念し、自ら波切不動明王さまの像を刻むと、
船の先端にお祀りされたそうです

一説には、その像がそのまま御本尊として安置されているとの事ですが、
航海の安全をお守り下さるというお役目から、海の玄関口という事もあり
古くから地元の方々に親しまれ、信仰を集めています。

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さて、皆さんお待ちかね、米裕さんの創作小咄、凸凹同行記。

『青龍寺』という寺号を見て、何やらしたり顔のごんた
これまでのお参りで、たくさんのお寺の『いわれ』を聞かせて頂いたので
名前を見れば、そのお寺の縁起がわかる・・・と、自信満々。

では、ごんたの語る『青龍寺縁起』、聞かせて頂きましょう。

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昔、このお寺の裏の山には巨大な龍が棲んでいて、食べ物や酒ばかりか、
生け贄として娘を供えさせるなど、横暴の限りを尽くしていました。

村を救うには、娘を差し出すしか・・・
でも、我が娘を人身御供とするなど、お父っつぁんには耐えられません。

そんな村人達の話を聞いていたのが、股旅者の・・・
いや、スーパーヒーロー我らがお大師さま!!

高らかな笑い声と共に登場して、見事に悪者の龍を征伐し・・・

///////////

残念ながら、たけやんが教えてくれた事実では、悪者の龍も、若い娘も、
スーパーヒーローも、無関係みたいです(笑)

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続いては、杉本さんのてくてくインタビュー・ひとへんろ。

いい色に日焼けした、東京からの歩き遍路の男性。
大きなリュックを背負っての旅のようですが、お参りに際し、

『これは必ず必要

というものは必ずしもなくて、

『無いなら無いで、何とかなる

・・・との事。
人によって、それぞれ巡り方も違うので、スタイルは異なるそうです。

共に働いていた後輩が亡くなった事が、お遍路のきっかけだそうですが、
実際に巡って感じるのは、日常でも味わう事の出来る、親切の有り難さや
人の暖かみに、より長い時間に渡って触れていられる事
だそうです

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境内でひと際目を引くのが、近年再建された、お大師堂。

宮建築の粋を極めた建物は、複雑な木組みの、装飾の美しさは勿論の事、
地震や風水害に耐えるための強度も考えられての造りです。

気候の厳しい土地故に、鉄筋コンクリートなどに建て替えたくなる所を、
敢えて古来の様式に則った方法での再建には、本当に頭が下がります。

唐の恵果和尚から密教のすべてを授かり、日本へと帰国した空海さま
その後間もなく唐の国は滅亡、彼の地の密教も途絶えてしまいましたが、
弘法大師空海さまの手によって、この日本の地で、密教は完成しました。

恵果和尚さま、そして若き日の空海さまを偲びながら、独鈷杵に示された
この地で、苦難の末に無事帰り着いた、求道の旅を味わいたいものです。

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・・・という訳で、今回のダイジェストはこの辺で。

詳しくは、FMくらしきのOAと、Podcastでチェック!!
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2008/10/05 21:48 | Comments(0) | TrackBack() | 放送内容

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