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2024/04/24 15:25 |
【48番】清滝山・西林寺《放送内容》
今回のお参りは第四十八番札所、清滝山・西林寺です。

四方に川の流れる、水に恵まれた土地に位置するこちら。
元は奈良時代に開かれた、大変に歴史のある、古いお寺です。

***********

お寺の歴史に比して、大師堂は比較的新しい建物です。

そんな事から、お寺の再建等のタイミングが気になった杉本さん
こうゆうさんに質問したところ、回答は次の通り。

  そのお寺の歴史などから、独自に決める場合
  祖山の記念行事などに合わせて行う場合

大きな事業ですので、景気云々という事情に左右されがちになりますが、
俗世間の流れではなく、『信仰』を軸に考えねばなりません。

『再建』という事は、元々立派な建物があった事を意味しており、それは
先人達が苦労しながら、現在の信仰の礎を築いた事を表わしています。

仏さまの御威光を存分に発揮して頂けるよう、持てる力を注ぎ込むのが、
その時機に巡り合った者の、なすべき務めです。

周囲のその様な態度や覚悟が、そのお寺の空気・雰囲気を形作ってゆき、
結果、末代まで誇れる建物として結実するのでしょう。


 尚、荒廃した寺院を再建する順序は、まずは本堂から。

まず、お寺の中心である場所の復興を優先して行った上で、客殿、塀など
周辺部に着手して行くべき、との事。

本堂というお寺の中枢部の再建、間違いなく、大変な事業ではあります。
しかし、初めに最も大きな苦難を乗り越える事が出来れば、あとの苦労は
それほど大きなものとは感じないでしょう。

この事が民間に伝わって、『本家普請は立派にせよ』という風習・習慣に
繋がっているのかもしれません。

***********


本堂前にて、秘仏の御本尊・十一面観音さまへのお参りを修めた一行は、
こうゆうさんの案内で、本堂裏にやって来ました。

すると、そこで目にしたものは・・・扉と賽銭箱

秘仏信仰の理由には諸説ありますが、その内の1つが、『功徳の強さ』。

仏さまの功徳があまりにも協力で、人間に対して『効き過ぎる』ために、
蓋や扉で『塞いでしまった位が丁度よい』という考え方です。

しかし、そこまでしても、依然として功徳が強過ぎるこちらの御本尊は、
更に、背中向きに安置されている・・・とも言われています。

「そんな素晴らしい仏さまに、ぜひとも正面からお参りしたい。」

そんな考えで、本堂の裏にも扉と賽銭箱が設けられたのかもしれません。

尚、大寺院の本堂裏にも扉が設置されている場合がありますが、こちらは
火災などの際の、運搬・避難を考えての事です

***********

さて、皆さんお待ちかね、米裕さんの創作小噺『凸凹同行記』。

今回、ごんたとたけやんはお休み。
代わって、トメサクという若者と、村のババさまが登場です。

なにもせずブラブラしているトメサクを目に留めたババさま、

「働け!」

・・・と一喝しますが、日照りで水は干上がり、作物の採れない天候では
働くことも出来ません

そんなトメサクを哀れに思ったババさま、干し芋を差し出します。

亡くなった爺さまの、「村の人の苦しみは、ワシの苦しみ」という口癖を
心に刻み込んだババさま、先の事を考えて貯蔵していた大事な干し芋を、
惜し気もなく、困っているトメサクにあげようというのです。

トメサク、そんなババさまに感謝しつつも、唾も出ないほどの日照りでは
貴重な干し芋をもらったところで、飲み込む事もできません。

・・・と、そこへフラフラとやって来た、旅のお坊さん。
力なく、倒れ込んでしまいました。

疲れ果てて声も出ないらしく、何か欲しいものがないかと二人が尋ねると
地面に指で『水』という文字を書き表すのみ。

例の干し芋を勧めようが、クッキーやカステラはどうか
(笑)と聞こうが、
返って来る言葉は、地面に記される『水』の一文字。

そこでトメサクとババさま、二山を越えて水を汲みに行きました。

そんな二人の優しい心遣いに感激した、旅のお坊さん。
持っていた錫杖で地面を突いて念じると、水が湧き出てきたそうです

この旅のお坊さんは、皆さん御想像の通り、弘法大師空海さま。

そして、この時に湧き出た泉は、西林寺の奥の院に今も残る『杖の渕』
伝えられています。

***********


・・・という訳で、今回のダイジェストはこの辺で。

詳しくは、FMくらしきのOAと、Podcastでチェック!!
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2009/04/07 23:56 | Comments(0) | TrackBack() | 放送内容

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