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2024/04/26 15:27 |
【72番】我拝師山・曼荼羅寺《放送内容》
今回のお参りは第七十二番札所、我拝師山・曼荼羅寺です。

田園風景を眺めながら、細い道を山の方へ入った所にあるこちらのお寺。
596年、空海さまの先祖である佐伯氏の氏寺として創建されましたが、
後に、恵果和尚(空海さまの師匠)の青龍寺に倣って伽藍が整備されたと
伝えられています。

駐車場には境内への近道を示す表示がありますが、やはり山門から入って
『引いて』全体を見渡し、そのスケールを味わいたいものです。


***********

こちらの寺号にも使われている『曼荼羅』という言葉から、杉本さんは、
色々な仏さまが散りばめられた『絵』を思い浮かべるそうです

実際には、曼荼羅は平面的な絵画だけでなく、立体の物など様々な種類が
存在するのですが、この曼荼羅とは一体、何なのでしょう?

巷の解説本等では、『世の中や宇宙のしくみ全てを表現したもの』などと
今一つピンとこない説明しかなされていません。

静かに瞑想する仏さまもいらっしゃるかと思えば、周辺部に目をやると、
恐ろしい形相の、鬼のような姿も描かれている

分かり易く説明すれば、そこに表現されている仏の世界も、現世と同じで
全てが、互いに影響を及ぼし合う関係にある事を描いているのです。

ただ、『現世と同じ』とは言っても、それは『影響を及ぼし合う』という
作用の側面に限っての事。

この俗世間にあって、徒に時を過ごすだけの、愚かで哀れな人間たちと、
曼荼羅世界に表現された仏さまが、等価値な訳では決してありません。

曼荼羅の中の個性あふれる諸仏は、それぞれが最大限の能力を発揮して、
全身全霊でお働きになっているのです。

そんな、清浄なる尊い世界のお名前を寺号に頂く、こちらの曼荼羅寺。
近道ではなく、正式な参道を通って、キチンとお参りしたいものです

***********

さて、皆さんお待ちかね、米裕さんの創作小噺『凸凹同行記』。

たけやん、「おかしい」と呟きつつ、曼荼羅寺境内を歩き回っています

どうやら、お大師さまのお手植えと伝えられる『不老松』が見当たらず、
探しているようなのですが、ごんたがその痕跡を発見しましたが、それは
『笠松大師』という、空海さまの像。

18メートル四方にも枝をはる巨木だったというその不老松は、残念ながら
平成14年に松喰い虫の被害に遭い枯れてしまったそうで、現在はその幹に
お大師さまのお姿を刻んだ笠松大師像が残るのみです。

『不老』と名付けられた松でさえ、やがては枯れて滅びる。
『諸行無常』という理を学ぶには、これ以上ない機会でしょう。

古来より洋の東西を問わず、不老不死を切望し、そしてそれを追い求める
権力者の逸話は、数多く伝わっています。

これまでの己の行いを顧みて悔み、行く末に不安を覚える。
・・・ならばこれから先、どちらを向いて生きれば良いのか?

『死』への恐怖。
それは、人間を磨くための、最上の材料でもあるのです。


***********

不老松に象徴される様に、永遠に存在し続けると思われるものであっても
この世に生まれ出た形あるものは、必ず滅びます。

ただその一方で、『変わらないもの』もあります。
それは・・・思い出、記憶というもの。

・・・・・・・・・・・

こうゆうさんの息子さん(次男)が4歳の頃の事。
彼のおばあちゃんが、お友達と共にお遍路に出たそうです。

おばあちゃんっ子だった次男クン、一緒について行きたがったそうですが
時間や行程等を考えると幼児には無理という事で、留守番となりました。

ところが、どうしてもおばあちゃんに会いたいと、泣き始めた次男クン

そんな彼の姿を見たこうゆうさんは、おばあちゃん達の行程を調べると、
遍路装束の次男クンを車に乗せ、その日の一行が向かう札所に先回り。

朝一番の曼荼羅寺の門前、凛々しいお遍路姿で立つ次男クン。
驚きと感激の入り交じった表情のおばあちゃんと、無事再会出来ました


・・・・・・・・・・・

曼荼羅寺にお参りする度に、こうゆうさんの脳裏には、その当時の情景が
鮮明に甦って来るそうです。

家族の、ほんの些細な出来事。
それが、何気ない日常の風景でも、お寺の持つ空気が優しく包み込んで、
かけがえのない思い出として、いつまでも心に残るのかもしれません

***********

・・・という訳で、今回のダイジェストはこの辺で。

詳しくは、FMくらしきのOAと、Podcastでチェック!!
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2010/04/03 17:30 | Comments(0) | TrackBack() | 放送内容

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