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2024/04/27 01:22 |
【77番】桑多山・道隆寺《放送内容》
今回のお参りは第七十七番札所、桑多山・道隆寺です。

待ち中の平地に位置するこちらのお寺。
山号から、この土地の主要産業が養蚕だった事は容易に想像出来ますが、
桑の木の根元に光るものがあり、その木を刻んでお薬師さまとしたのが、
お寺の始まりと言われています。

蚕の作り出す繭玉は、白ばかりでなく、中には黄金色のものもあるとか。
だから、桑の根元に光っていた物の正体は、黄金色の繭玉だったのでは?
・・・というのが、蚕を飼育した経験のあるこうゆうさんの推測です。

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古来より、体の不具合の中でも、特に『眼』を重視した仏教。
み教えが日本に伝来して間もない頃の、民衆の生活のレベルを考えると、
『光』というものは、今以上に貴重と考えられていたでしょう。

だからこそ、桑畑の暗がりに、現代人なら見過ごしてしまうかもしれない
小さく仄かな光を見つけて、眼病に功徳のあるというお薬師さまを刻み、
そこをお寺にしたというのは、ごく自然な事だったのかもしれません

***********

大草鞋のある立派な山門をくぐり、立派な円柱を見ながら境内に進むと、
柴燈護摩を修する場所があります。

こちらは真言宗醍醐派に属しており、修験道と深いつながりのあるお寺で
屋外で護摩法要を行う事があるのでしょう

この様な一角は、立入禁止などの特別な措置がなされていないとしても、
神聖な場所ですので、足を踏み入れてはなりません

***********

さて、皆さんお待ちかね、米裕さんの創作小噺『凸凹同行記』。

75番札所の開基は佐伯善通だから、善通寺
76番は和気道善だから、改名前の寺号が道善寺

そんな訳で、この77番札所・道隆寺も、人名に由来するのでは?
・・・というごんたの推測ですが、その通り
1300年ほど前の奈良時代の豪族、和気道隆が開基です。

その道隆の孫・朝祐は、祖父の刻んだ小さな薬師如来像を、人々のために
更に役立てたいと、空海さまに相談したところ、お大師さま自ら
2尺5寸の大きなお薬師さまを刻まれ、元の像を胎内仏として納めました。

そして朝祐は、財宝を喜捨して出家、事が祖父の道隆から起こった事から
開基を道隆として道隆寺を建立、自身は2代目住職となり、お大師さまを
供養したそうです。

「生きているお大師さまを供養?」


たけやんの言う『供養』という言葉の使い方がシックリこないごんた。

一般的には、供養とは『供えて養う』という意味に捉えられがちですが、
『供える事で自らも養われる』
『供えさせて頂き、その功徳を巡らせる』

というのが本当の意味です。

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目の不自由な方を指す差別用語という事で、今は使う事が出来ませんが、
仏教における『眼が暗い』の意味するところとは、『心の眼が暗い』事、
即ち『悟りの心が開けていない』事を指します。

そんな『眼を開く』という御本尊のお働きが、眼病の人々の信仰を集め、
いつの頃からか『目治し薬師』の別名でも親しまれています

そして、そういった方々の『眼が開ける』、『治る』時間帯は、何故か、
明け方が多いそうです。

お薬師さまの正式なお名前は『薬師瑠璃光如来』
『瑠璃光』とは、夜明け前の瞬間の空の青さ

・・・そんなところと関係しているのかもしれません。

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今回、五感が研ぎ澄まされる感覚を味わったという杉本さん

本堂では中に入らせて頂いてお参りしましたが、その時に気になったのが
磬子(けいす)という仏具。

これはスイカ位のサイズのもので、家庭にある『おりん』の巨大版。
良い音色を出すには『叩く』のではなく、『当てる』意識が大事です。

良い音色
耳にした人が、仏さまに思いをはせるための重要な要素です。

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・・・という訳で、今回のダイジェストはこの辺で。

詳しくは、FMくらしきのOAと、Podcastでチェック!!

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2010/06/21 12:14 | Comments(2) | TrackBack() | 放送内容

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コメント

当方関東在住ですが、この番組はPodCastで聴いております。なかなか四国に行く機会がないというか、行っても日帰りだったりするのでお寺さんを回る余裕がないのですが、この番組を聴きながらいつかは紹介されたお寺さんに訪問したいと思ってます

楽しい番組をいつもありがとうございます
スタッフ、出演者の皆様今後も興味深い内容を楽しみにしております
posted by 巨大ねこ at 2010/06/21 22:41 [ コメントを修正する ]
巨大ねこ さま

コメントありがとうございます。

間もなく「結願」へと向かいますが、

どういう展開になりますやら、

ご期待下さいませ。
posted by 米裕 URL at 2010/06/26 21:29 [ コメントを修正する ]

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