忍者ブログ
[PR]
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。




2024/04/27 04:10 |
【9番】 正覚山・法輪寺 《放送内容》
今回のお参りは、第9番札所、正覚山・法輪寺です。

正覚山の『覚』『さとり』を表現しており、『覚者』と書くと、
『ほとけ』または『お釈迦様』の意味になります。

お寺の周囲と言えば、建物が立ち並び、開けた所が多いのですが、
こちらのお寺は、山門を背に外を眺めると、小さな土産物屋の他は
山並みと田園のとても長閑な風景が広がっており、こうゆうさんの
お気に入りです。

**********

たくさんの草鞋が奉納されているこちらのお寺ですが、理由は諸説
あるようです。

  第一説
 足に病を持っていた方が、お陰を頂いた事のお礼。
 または、現に足を患っている方が、病気平癒を願って。

  第二説
 裸足でお参りをする事で、初心に戻るため。

  第三説
 お大師様に、自分の草鞋を履いて頂きたい、という願い。

**********

これまでお参りしてきたお寺には、銀杏の大樹や桜の古木などの、
歴史を感じさせる樹木が聳えていましたが、こちらの境内の木々は
まだそれほど大きくない若木です

ただ、将来の成長を見越して、よく練られた植樹がなされており、
また二十年後、三十年後にお参りしてみたい…
そんな思いを抱かせてくれます。

**********

御本尊はお釈迦様ですが、八十八ヶ所唯一の『涅槃像』…つまり、
お釈迦様の入滅直後のお姿を刻んだ仏像です。

このお姿は亡くなった方を『北枕』で寝かせるルーツなのですが、
何故、お釈迦様が頭を北に向けられたのかについても、やはり諸説
あるようです。

  第一説
 地球の磁場の関係で、衰弱した体に最も楽な体勢が北枕である。

  第二説
 お釈迦様のお母様の出身地が北方であり、お亡くなりになるに当り
 お母様を慕って、頭を北に向けられた。

この内、第一説は科学的に証明されましたが、古代インド医学では
既に知られていた事のようです。

『涅槃』の語源は古代インド語の『ニルヴァーナ』ですが、これは
お灯明がフッと消え入る様を意味しています。

何かに気付く事、アイディアがひらめく事…
それらは『ジワジワ』とはやって来ません。
一瞬にして『ハッ』と気付き、『パッ』とひらめくのです

そこから転じて、お釈迦様が一瞬にして開かれた覚りを、『涅槃』
(ニルヴァーナ)という言葉で表現するようになったそうです。

尚、お釈迦様は、お亡くなりになる前、お弟子さん達に向かって、
旅立たれた後五百年は、御自分の姿を描いたり、像として残す事を
禁じられたそうです


これは、それぞれのお弟子さんによって、お釈迦様と接した時期が
異なりますので、絵画や彫刻として表現されたお釈迦様のお姿が、
自分の抱くお師匠様のイメージと合わない
…といった問題が生じて
混乱が起こる事を心配されたためです。

この事から、お釈迦様のお姿ではなく、歩まれた道や生き様を拝む
『仏足跡信仰』が生まれました。

ただ、時代が下ると、やはり乱れた考えや間違った教えが氾濫し、
原点に戻るという意味合いから、涅槃像が作られたのでしょう。

**********

ここで、お遍路初心者きょんきょんの質問

  お寺毎に御本尊が違いますが、お参りの際、どの御真言を唱えれば
    よいのでしょうか?

対する、こうゆうさんの回答

  各札所の本堂脇には、御本尊と御真言が記されています。
   そちらを読んで、落ち着いて唱えましょう。

お釈迦様は、坐像・涅槃像・誕生仏と様々に表現されていますが、
御真言はどのお姿でも同じです。

**********

さて、皆さんお待ちかね、米裕さんの創作小話『凸凹同行記』。

今日は、たけやんがごんたに質問。
「法輪寺の『法輪』て何?」

ごんたが知恵を絞って出した回答は…
「法は仏法。輪は…数珠

残念ながら『法輪』『仏法』を指すそうです。
輪とは『輪宝』という古代インドの武器で、邪悪な者を打ち破り、
改心させた上で従わせる
、という働きがあるそうです。

説法の事は『転法輪』とも呼ばれ、迷いの世界をグルグルと回って
煩悩を打ち砕く
、という意味が込められているそうです。

お釈迦様の説法は『対機説法』と言って、聞く人のレベルに合わせ
判り易く説いているので、場合によっては全く逆の発言に聞こえる
という事もあります。

四国に伝わっているお大師様の様々な伝説も同様で、大事な事は、
内容の詮索ではなく、そのお話に込められた真の意味を感じ取り、
そこに含まれるみ教えを自分が実践出来ているかどうかを省みて、
実践出来ていないのなら、すぐに行動へと移す事です。

そんな訳で、ごんたは即座に行動を開始!!
…煩悩を打ち消すため、グルグル走り回る『転法輪』だそうです。

**********

最後は、きょんきょんのてくてくインタビュー、ひとへんろ。

今回は、山門でスケッチをしている若い男性にお話を伺います

以前からお遍路に興味があったというこの方。
数ヶ月前に退職したのをきっかけに、歩き遍路を始めたそうです。

次の生き方として、絵の道か、別の仕事をするか、模索中ですが、
全札所のスケッチが完成した暁には、作品は若き日の思い出として
取っておきたい
、との事でした。

**********

法輪寺のお参りも無事修まり、第十番札所・切幡寺へ向かう前に、
こうゆうさんからお土産を頂いた米裕さん

中身は…『健脚お守り』
まだまだ先は長いお遍路の旅
次も元気でお参りしましょう!!

…という訳で、今回のダイジェストはこの辺で。

詳しくは、FMくらしきのOAと、Podcastでチェック!!
PR



2007/08/22 10:31 | Comments(0) | TrackBack() | 放送内容

トラックバック

トラックバックURL:

コメント

コメントを投稿する






Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字 (絵文字)



<<【9番】 正覚山・法輪寺 《きくへんアルバム》 | HOME | ぼにです。>>
忍者ブログ[PR]